日本民放クラブ会長賞 「母になりました」
審査委員長 講評
この作品は、今回真っ先に目がいきました。素晴らしい作品です。母親の表情の捉え方が素晴らしい。優しい眼差しと緩んだ口角、そして包み込むような温かい手。どれもが素晴らしく、調和の取れた作品です。背景が黒で締められているのも母親の表情に視線が向かって、とても良いテクニックだと思います。あえて赤ちゃんの顔を映さないところも素晴らしい。最高に良い作品でした。
福田様が亡くなられていたということは、審査が終わった後にお聞きしました。
ご冥福をお祈りいたします。
受賞者コメント 福田 裕子
この作品は、4月に生れた次男夫婦の娘のお宮参りの際に、夫が撮影した一枚です。お嫁さんが赤ちゃんを優しく見つめる穏やかなふとした表情を写したもので、夫は「めっちゃええ写真!」と、とても気に入って何度も見返していました。今もその姿が目に浮かびます。しかし、この撮影の1週間後、体調を崩し、約1カ月半後に静かに旅立ちました。この作品が、夫が撮った最後の写真となりました。
生まれてきた命と旅立っていった命、それぞれの尊さが宿ったこの写真を、多くの方にご覧いただけたことに感謝しております。きっと夫も、この光景を見守ってくれていることと思います。
撮影データ
カメラ=iPhone 15 Pro Max
ISO=80
シャッター速度=1/120s
絞り=f/1.8
焦点距離=35mm(35mm換算)